サバゲやシューティングを始めると、実射性能やら耐久性やら、カスタムパーツの多さやらが銃を選ぶ時の判断基準になりがちで、自ずとメーカーや機種の範囲が狭まり自由度が低くなったりするわけですが…
思えば昔は、そんな事にはとらわれずにビビッときたホントに好きなガンを買ってた気がします。
この銃もそんな中のひとつ。
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"COLT OFFICER'S ACP"
かつて固定スライドのリキッドチャージガスガンで一世を風靡し、その後凋落したかのMGCが、WAと提携してマグナブローバックメカを搭載、新日本模型名義でリリースしていたコンパクト・ガバシリーズのひとつです。
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自分の中ではバイブルとも言える映画、マイケル・マン監督、ロバート・デ・ニーロ&アル・パチーノ競演のクライムアクション「HEAT」
プロフェッショナル強盗団のリーダー、デ・ニーロ扮するニールを執拗に追い詰めるロス市警の敏腕刑事ヴィンセント・ハナ(アル・パチーノ)
彼がコンシールドキャリーするのがOFFICER's ACPでした。
デカいヤマを踏んだ後、警察の網をかいくぐり行方をくらますニール。
半ば諦めかけたハナのもとに、ニールの情報を握る男がいるとのタレコミが…
部下を引き連れ現場のマンションに向かうハナ。
エレベーターの中でOFFICER's を取り出し、リコイルプラグをプッシュしながらチャンバーを確認する細かな仕草に当時痺れました。
当時はまだ、上野アメ横にNEW MGCのお店があり、OFFICER'S ACPの発売当初はアル・パチーノ扮するヴィンセント・ハナがOFFICER'Sを構える劇中をイメージしたイラストが飾ってあったような記憶があります。
たしか最初のロットはスライドの刻印が“MGC Mk Ⅳ”だったり、アルミ切削のアウターコーンバレルにライフリングがなかったり…
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NEW MGCにはコンパクトガバ用の自社製パーツがたくさん置いてあり、上野に行くたびに少しずつ買い集めてオリジナル・ガバにする楽しみがありました。
この銃は、前部セレーション入り、サイドとトップの稜線にグルーブの入ったCOLT M1991 A1刻印の“タカ・カスタム”版スライド。
当時公開されていた何作目かの劇場版「あぶない刑事」で、鷹山刑事こと館ひろしが使っていたカスタム・フルサイズガバの意匠をそのままコンパクトにしたスライドです。
フロントサイトはドブテイルスリット、リアはノヴァック風。
シルバーのブッシングにロングリコイル
SPガイド、3ホールトリガー、ロングホールリングハンマー、ホーグ(風)フィンガーチャンネルラバーグリップ…
そして元々はコマンダーのようなリングハンマー、ダックテイルグリップセーフティ、シングルサムセーフティだったのですが
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何故か最近急に思い立って、使わないWA1911用のパーツからウィルソンタイプアンビセーフティ&ビーバーテイルグリップセーフティを移植しました。
グリップセーフティと噛み合うフレーム部分の形状や、サムセーフティシャフトの穴径が違ったりするのですが、最近お気に入りのルーターでちょっとずつガリガリ…
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勢いでやった割には破綻をきたさずにすみました(笑)
マグナのライセンス生産品なので、初期型WA製1911シリーズとほとんどパーツの互換性があります。マガジンもそのまま使えたりね。
今では本家WAからやたら高価なOFFICERSが発売されていますけどね。
KSC製品のように金型で抜いた部品を切削後加工してるようで、非常にエッジの立った造形でツールマークもうっすら残ってたり
ホップアップ搭載とはいえ、初期型WAと同じプランジャー式なのでほぼ無いに等しいのですが、5m以内くらいでの集弾性はなかなか優秀だったりと
今でもたまに引っ張り出して部屋撃ちするには充分すぎる、とてもお気に入りの雰囲気あるガンです。
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ゲームに使える使えないといった視点ではなく、こーいう部屋で独りニヤニヤする楽しみ方もなかなかオツなもんではあります(笑)
おわり。