2010年8月29日日曜日

Politician

政治の事をえらそうに書く立場ではないのだが、友人の現在の政治観に疑問をもったので少し自分の考えを整理しようかと。

当然話題は民主党代表選。国民不在で行われてるこの感覚のズレた権力闘争を、友人は小鳩体制が復活するチャンスだと歓迎していた。

まず僕の素朴な疑問として、どうして民主党の要職は常に同じ3〜4人で持ち回り制
なのかという事。普通代表や幹事長に就任するには大きな覚悟がいるわけで、辞任する際にものっぴきならない理由があるはず。

それを彼等はまるでままごとのお父さん役を身内で決めるかのごとく、軽〜く辞めたりなったりする。

小沢、鳩山なんて、クリーンな民主党にするとか言ってつい最近辞めたばっかじゃん。

しかも下っ端の、違法献金のあった議員には辞職勧告しといて、自らはのうのうと再び政権に影響力を行使しようとしてる…

とても健全な組織とは思いがたい。

第二に、政治家としての資質の話。

野党として反発してればカッコがついた頃とは違い、実際に政権運営をするにあたって色々外からは見えなかった頭の痛い問題もあると思う。
鳩山さんは、理想を掲げる政治家として期待されたが、その実務能力のなさと稚拙な政権運営により信頼を地に落として辞任した。一時は議員引退説までほのめかしてたのが、最近では自らを「優しい」と称し(笑)再び影響力を行使しようと独断先行で動いている。

彼の資質が実際のところどうあれ、自らの言動において政治にもっとも必要な信頼を完全に失った彼は、もはや自らの最初の言葉とおり引退したほうがいいとおもう。
今後彼がいかなる要職に帰り咲こうが、その言葉が国民の心に届くことはないと思うから。

そして渦中の人、小沢さん。彼は田中角栄の愛弟子として、昭和の日本をつき動かした、根回し、調整、談合型政治の申し子のような人物である。選挙の天才と言われているが、去年の衆院選における大勝は誰がどうだったというより、変化を望む歴史の必然だった様に思う。

1番不安なのが、彼の政治信条がいまいち見えない事。これまでも政策より政局を得意とし、コミュニケーションよりも黙して語らず的な怪しいカリスマ性を利用して政治を内から外から翻弄してきた。

様々な問題が山積し、都合の悪いことも誠意ある説明と説得力を持ったビジョンで国民に語っていかなければならないこれからの首相としては全く不適格ではないだろうか。

彼は一応政権公約的なものとして、昨年夏の衆院選で掲げたマニフェストの忠実な実行をうたっているようだが、財源問題によりそれは無理難題だという事は周知の事実。国民は目先のバラマキより、自分の子や孫が安心して暮らせる、長期的ビジョンにたった国家運営の方向性をもとめてるんだと思うが、小沢さんの政策は一見保障や給付に手厚い大きな福祉型政府なのかとおもいきや、借金が税収を上回る異常な構造の国家財政についてはほとんど触れない胡散臭いものだ。

ほとんどが国内消費だからギリシャのようにはならないとの見方はあれど、国の借金900兆、国民一人あたり700万の負債というのは明らかに異常であり、仮に自分ちが700万の負債をしょってたらまともに家や車を買ったり旅行したりしないと思うんだよな。

個人的には少子高齢化が加速し、人口も減少し、ゆるやかに衰退していく日本は、ノルウェーのような「ガッツリ税金とるけどなんかあった時は心配しなくていいよ」的な大きな政府が向いてる気がする。

菅さんの消費税論議は国民というより民主党内部からブーイングをくらったが、僕は避けては行けない議論だと思うし、安全保障にうといとかブレるとか色々問題はあると思うが、少なくとも小沢一郎よりは国民と対話してくれるのではないかと淡い期待がある。

政治は国民の映し鏡というが、ネットで色々手軽に勉強できる現在、国民の政治に対する関心や要求レベルも高くなってきてると思う。

願わくば永田町の非常識人たちがまともな感性を身に付けて、国民の8割近くが政権要職につくべきではないと考える政治家を権力闘争が至上目的で首相にまつりあげることのないようにと思う。

政治資金の問題だって、一般の感覚からしたらどう考えたって変だぜ。
強いリーダーシップといっても、方向性がヤバかったら意味ないぜ。



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